【インタビュー】地元の食材にこだわり、クリームの製法にこだわる。 街のパティシエが目指すのは「一番おいしいケーキ店」

【インタビュー】地元の食材にこだわり、クリームの製法にこだわる。 街のパティシエが目指すのは「一番おいしいケーキ店」

山元町だけでなく、県南地域の中でも人気のケーキ店『Petite joie (プチット ジョア)』。

夫婦2人で営むこのお店には、山元町産の食材のおいしさを詰め込んだケーキとの出合いが待っています。

パティシエのルーツはスポンジケーキづくりの衝撃にあり

住宅街に佇む『Petite joie』は、夫婦が営む洋菓子店。店内のショーケースには、ツヤめくいちごがのったタルトやこの店自慢のカスタードクリームを使ったパイなどがずらり。思わず目移りしてしまう、旬の素材とこだわりを込めた多彩なケーキが並べられています。

店主・伊藤雅訓さんは塩釜市出身。小学生の頃からフレンチの道を目指し、調理科のある高校へ進学しました。しかし、高校3年生の時にパティシエを目指すことになる転機が訪れます。「たまたまスポンジケーキを作る製菓の授業を受けてみたら、それがすごく楽しかったんですよね。

全然上手に作れなくて苦戦したのに、卵とバター、小麦粉だけでこんなにおいしいものができるのかと衝撃でした」。その日を機に、お菓子作りに没頭する毎日。高校卒業後は修行のために上京し、製菓の技術だけでなく、販売や陳列方法、色彩のセンスまで、お菓子づくりに欠かせないあらゆる要素に磨きをかけていきました。

 

ケーキを通して山元町の味を知ってほしい

伊藤さんが幼い頃から夢見ていたのは、“20代で自分のお店を開くこと”。その夢は、ここ、山元町でかたちになりました。2015年5月にオープンしたその洋菓子店の名は、フランス語で“小さな幸せ”という意味。「何気ない日常のなかにある小さな幸せを届けたい」との想いが込められています。

このお店から届けるケーキのこだわりのひとつは、山元町産のフルーツを使うこと。「僕らパティシエは、食材がないと何もできない。でも、“食材を作る人の想いを汲み取って商品を作ること”はできると思うんです。だから、農家の想いを聞きたい。そこまでやらないとケーキを作る意味はないとさえ思っています」。

実際このお店で使われているいちごは、自らが町内にあるいちご園から厳選したもの。甘みだけではなく酸味もあり、ケーキにぴったりの逸品を使用しているのだそうです。また、山元町産いちじくを使ったタルトは毎年秋の人気メニューとなっています。

「いちごもいちじくも、山元町にはこんなにすばらしい食材がある。でも、それをなかなか知る機会がないですよね。だからケーキという切り口で、お客さんにいろんな味わいを知ってもらいたいんです」

 

最後に行き着くのは“農家の想いを届けたい”

生クリームはケーキの種類ごとに配合を変える。カスタードクリームは一度バニラビーンズをラム酒に漬け込み、香りを大切にしながら作り上げる。洋酒をもう1滴入れるかどうかで変わる味の差にも決して手を抜かない…。

伊藤さんのこだわりは、驚くほど細かなものばかり。だからこそこのお店のケーキを頬張った時に感じる幸せな気持ちは心とお腹にじんわりと広がっていくのかもしれません。

これからの夢を「この地域で一番おいしいケーキ屋さんと言われるようになること」と語る伊藤さん。その理由は、多くの人にお店の存在を知ってもらうことで、使用している食材の良さを知ってもらいたいからなのだとか。

パティシエとして、農家から受け継いだおいしさのバトンをお客さんに届ける。そんな一役を担いながら、伊藤さんは今日も、そしてこれからも、山元町の魅力が詰まったここにしかないケーキを作り続けます。

 

<店舗情報>

住所/亘理郡山元町山寺字畑中59-3

電話/0223-36-7605

営業時間/10:00〜19:00

定休日/火曜
WEB/http://petite-joie.com/

 

<取材担当者>

ライター 及川恵子

写真 栗原大輔

編集 谷津智里

 

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